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【現代家政学科】⽊村⽂⾹准教授が第28回⽇本発達⼼理学会学会賞(論文賞)を受賞 しました

2019/03/25

現代家政学科 木村文香准教授の論文が第28回日本発達心理学会学会賞を受賞しました。

受賞理由は発達心理学研究の進歩に貢献することが極めて大きい研究と評価されたからです。

 

論文の概要は以下の通りです。

本研究は、祖父母から親への育児支援の頻度と、祖父母と親の回答が一致しない要因を検証することを目的として行ったものです。1歳から3歳の子ども(G3)を持つ親(G2)と、同じ子ども達の祖父母(G1)を対象とした調査を行いました。関東と関西の都市部に居住するG2とG1、186組から回答が得られた結果、祖父母側ではなく親側の要因によって育児支援頻度が規定されることが明らかになりました。
つまり、支援する側の年齢、時間的余裕、経済状況、健康状態にかかわらず、支援される側の需要の大きさによって育児支援頻度が増加していたのです。具体的には,1)G2の年齢が若い、2)G2の学歴が高い、3)G2の夫婦ともにフルタイムで就労している、4)G2の主観的健康観が低い、5)G2の援助関係満足度が高い、6)G1とG2が同居もしくは歩いて15分程度の距離に居住している、7)G3が男の子もしくは男きょうだいのみの場合に、祖父母からの支援をより頻繁に受けているという結果でした。
祖父母と親の回答が一致しない要因は、援助関係満足度と居住距離のみ有意となりました。平均的に、親にくらべて祖父母の方が支援頻度を過小評価する傾向があり、援助関係に満足するG1とG2の組み合わせ、および近距離別居するG1とG2の組み合わせほど、支援頻度に対する回答が一致しなくなっていました。

 

【木村文香准教授からの受賞コメント】

この研究に関しては、研究の企画の段階で共同研究者の先生方とお話をする中で、「そんなに大そうなことを?」と怖気づいていました。でも、受賞のご連絡をいただいた時には、どんどん形になっていったワクワク感や、データ分析をする中で明らかになる結果におぼえた高揚感を思い出し、とてもうれしかったです。研究をする中で、ワクワクしたり高揚感をもったりすることを、あらためて学生さんたちにも伝えていきたいなと思っています。

この研究では、1歳から3歳の子どもを持つ親を対象とした調査を行い、さらにその回答者から祖父母をご紹介していただき、その祖父母に調査をさせていただくというものですが、1,000組分の質問紙を用意し、最終的には186組が有効回答となりました。このような調査は、かなりの人海戦術で行う地道なものとなります。もちろん、回答者の皆様のご負担も大きかったはずなので、感謝の気持ちでいっぱいです。

核家族での子育ては、色々なサポートを活かして行っていくものとなると思います。そのような現状に少しでも貢献できればと思っています。そして、このような形で、「くらしを良くする」という側面もあるということを、ぜひ皆さんに知っていただきたいです。

 

〇論文本文は下記からご覧いただくことが可能です。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjdp/28/1/28_35/_article/-char/ja/(外部サイト)

 

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