本日、現代生活学部180名、人間栄養学部120名、計303名が卒業を迎えます。卒業を迎えられた皆様に、心よりお祝いを申し上げます。
保護者の皆様、ご家族・ご親族の皆様もお喜びのことと存じます。誠におめでとうございます。
ご来賓の皆様には、ご臨席を賜り、ご一緒に、この晴れの日を祝うことができますこと、感謝申し上げます。
本学では、2025年4月に、町田キャンパスにて、生活共創学部が共学でスタートしました。それに先立つ創立100周年の2023年に、本日卒業を迎えられた皆さんが、学友会を中心に、共学化に関するアンケート調査を実施し、理事長や私に対して、その結果をプレゼンしてくださいました。その自主的な活動、行動力に深く感銘を受けました。そして、アンケートの結果に背中を押されました。
共学化した生活共創学部は、男女ともに活発な学びが行われていると感じています。そして、この4月からの千代田三番町キャンパスの共学化にも期待を寄せています。家政学、生活科学の学びをジェンダーの枠を超えて発展させて行きたいと考えています。
さて、皆さんの大学生活はいかがでしたでしょうか。
アルバイトに力を入れた方も多いことでしょう。昨年の卒業時アンケートによると、アルバイトによって、コミュニケーション能力を磨いたり、異なる世代の考え方を学んだり、働くことについて考えたり、たくさんの学びがあったという回答がありました。
また、学生時代にもう一つ大事なこととして、将来の道を探り、就職活動に取り組んだことがあると思います。その過程においては、迷うことや、思い通りにいかないこともあったことでしょう。卒業を迎えて、その一つ一つが、蘇ってくるかもしれません。
本日、皆さんは、大学での学びを修めて、「学士」の学位を取得するという晴れの日を迎えています。この晴れの日をよい機会と捉えて、改めて、みなさんの置かれた立場に目を向けてみてはいかがでしょうか。
大学卒業資格である「学士」の学位というのは、日本国内はもちろん、国際的にも通用するものです。自信と誇りを持って、今後の人生を歩んで行っていただきたいと思います。
日本の最近の大学進学率は50%台、すなわち二人に一人が大学で学んでいます。別の言い方をすれば、二人に一人は大学で学ぶ機会を持っていないということです。
皆さんには、大学で学んだことを、ご自身の人生を実りあるものにすることに活かしていただきたいと思います。また同時に、これまでの学びを活かして、ご自分のまわり、さらには社会をよりよくすることに貢献していただきたいと思います。
昨今、世界中のさまざまな地域での災害や、国内あるいは国と国との争い事など、心の痛むニュースが頻繁に飛び込んできます。1日も早い災害からの復興や、争い事の終結を祈るばかりです。
そして私たちは、国内外の様子を把握しつつ、自分が積み重ねてきた学びや経験をもとに、考えを整理し、どのような行動をとるべきかを判断していく必要があると思います。それが、高等教育を受ける機会に恵まれた私たちの使命ではないでしょうか。KVA精神のもとで学んだ皆さんなら、必ずや、その使命を果たせると信じています。
次に、本学教職員の気持ちを代弁するつもりで、お話したいと思います。
私たち教職員は、皆さんお一人おひとりを、大切に思って伴走してきました。皆さんが、卒業の日を迎えられたことを、教職員一同心から嬉しく思っています。皆さんのご家族に負けないぐらい、喜んでいます。本当におめでとうございます。
これからの人生において、嬉しいことも悲しいこともあると思いますが、母校はいつまでも母校であり、本学教職員は、あなた方のことを忘れません。
つい最近、私が前任校で修士論文指導をした学生の様子を知る機会に恵まれました。その学生は、卒業研究を別の研究室で過ごし、また、学部生の時に病気に苦しんだこともあり、心機一転新たな研究室で過ごそうと、研究室を移ってきた学生でした。彼女が修士課程を修了してから、10年程経つでしょうか。
私は、時折、元気にしているかなあ、と思い出していましたが、連絡先もわからず過ごして来ました。
そんな中、彼女が出身学科の同窓会に寄附をしてくれたことを知りました。寄附というアクションがあったということは、彼女が元気でいる証であり、それだけで嬉しさが込み上げてきました。そして、母校に対して、少なからず、好意をもってくれていると思うと、さらに嬉しい気持ちになりました。
以上は、私自身の最近の一つの経験談ですが、卒業生である皆さんに対する、本学教職員の思いというのは、同様だと思っています。すなわち、皆さんのことを、大切に思っている、ちょっと大袈裟に言うと、自分の家族・親族のように思っているということです。卒業後も、私たちとつながっていてくださると嬉しく思います。
私からの話の最後に、皆さんの門出にあたって、お伝えしたいメッセージがあります。
それは、「夢って、意外にかなうと思います。」というものです。これは、専業主婦として過ごした後に、作家になった方の言葉です。苦労したり、思いが空回りしたり、そんな辛い時期が続いたとしても、諦めずに努力しているうちに報われることがある。「順番がきた」と思う時がくる、という、その方の経験に基づく言葉です。
「夢って、意外にかなうと思います。」皆さんがスランプに陥った時などに、思い出していただければと思います。
それでは、改めまして、本日晴れの日を迎えられた皆様に心からのお祝いを申し上げ、告辞と致します。
令和8年3月19日 東京家政学院大学長 鷹野景子

