【地域連携】相模原市・相模原市教育委員会・座間市教育委員会主催事業 令和5年度市民大学講座 「折り紙と歌で遊ぶ先端科学 JAXAのロケット研究からコンピュータ・グラフィックスまで」

令和5年10月28日(土)に第1回、12月2日(土)に第2回、12月9日(土)に第3回の3日間にわたり、相模原市・相模原市教育委員会と座間市教育委員会が主催する令和5年度市民大学講座が、東京家政学院大学で開催されました。本学からは、現代生活学部生活デザイン学科の齋藤史夫准教授が「折り紙と歌で遊ぶ先端科学 ~JAXAのロケット研究からコンピュータ・グラフィックスまで~」と題した講座を担当しました。

第1回では、折り紙を用いてJAXAのロケット研究の成果である宇宙航空工学のスピンオフ、チューハイ「氷結」の缶の形(ダイヤパターン・PCCPシェル)、そしてその氷結折りを変身させて、中心から花開くように無限に回転する立体IsoAxisを折り紙で再現しました。氷結の缶の形を折りたたんでこの形に変身させる体験は、世界でこの講座だけかもしれません。太陽帆「IKAROS」の折り紙での再現には時間が足りず、残念ながら来年以降の講座で、となりました。

第2回は、リサイクルマークの形である「メビウスの輪」で相性診断算数です。位相幾何学(トポロジー)という数学分野の応用です。2人のメビウスの輪を結んで真ん中から切ると、ハートが2つつながったり、ハートにならずに2つの輪が離れてしまったりと不思議なことがおこります。ハートがつながって初めて会ったのに相性最高と大喜びしたり、輪が離れた2人は相性を高めるために何度も挑戦したりする中で科学する心が育ちます。

そして、第3回では、エール大学のHPで紹介されているフラクタル理論のワークを応用して、飛び出すクリスマス・カードを作成しました。フラクタルは従来の幾何学では難しかった自然の複雑な形(雪の結晶・木の形から草原・山脈・雲・宇宙の構造まで)を明らかにし、CG(コンピュータ・グラフィックス)の基礎理論となった新しい数学です。シェルピンスキーのガスケットとカントール集合が飛び出すカードを、作品を細かくする・組み合わせる・カードに絵を描くなど交流しながら思い思いに楽しく工夫して作りました。

受講者は毎回、齋藤先生が作詞・作曲した歌〈氷結サンバ〉〈メビウス・ハート・チェーン〉〈クリスマスにはフラクタル〉を一緒に歌い、リズムに乗りながら楽しそうに作品を完成させ、互いに作品を共有し合い、出来上がった作品に満足の表情を見せていました。
受講者の皆さんにとって、この講座は開かれた自由な生涯学習の場となり、身近な形に潜む深い数学・科学の世界を知り充実した学びの経験となったことでしょう。

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