【開催報告】第1回FD講演会「相談事例にみる LGBTQ+・文化的マイノリティ学生の困難と対応 ~多様な背景のある学生が安全に学べる大学に向けて」

令和8年(2026年)9月10日(木)、東京家政学院大学と法政大学の共催により、「令和8年度 第1回FD講演会」がオンライン(Zoom)にて開催されました。本講演会は、多様な背景を持つ学生が安心して学べる環境づくりを目的に実施され、東京家政学院大学の鷹野景子学長による開会挨拶のもと、両大学から約140名の教職員が参加しました。

講演では、法政大学ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンセンター(DEIセンター)のコーディネーターである川島実璃氏と丸山真由氏が講師を務め、法政大学内の相談事例をもとに、課題と対応策について解説が行われました。

冒頭では、DEIの基本概念が整理され、性別や国籍、性的指向などの違いを表す「多様性(Diversity)」、全員を一律に扱う平等とは異なり個々の状況に応じて適切に調整し格差を是正する「公平性(Equity)」、そして、いかなる背景があっても誰もが排除されず安心して過ごせる「包摂性(Inclusion)」の重要性が共有されました。

LGBTQ+学生への支援においては、アウティングやミスジェンダリングの防止に向けた、意識と厳重な情報管理の重要性が示されました。日常の配慮として、見た目で性別を決めつけず、呼称を「苗字+さん」で統一することや、不要な男女別のグループ分けを避けるといった授業における具体的な工夫が挙げられました。

文化的マイノリティ学生への支援においては、無意識の偏見(マイクロアグレッション)や宗教・食文化への配慮不足、学内での孤立といった課題に対し、学内の「お祈りスペース」の設置や、シラバスへの「ポリシーの明示」など、大学側における構造的な環境整備が不可欠であることが指摘されました。

最後に、教職員が理解者・支援者(アライ:Ally)として行動し、相談を受けた際は一人で抱え込まず、専門窓口へ繋ぐことの大切さが確認されました。質疑応答も含め、全ての構成員が安全に学べるキャンパスの実現に向け、教職員の意識を見直す有意義な機会となりました。

今後も両大学は相互の信頼関係に基づく「連携強化に関する基本合意」のもと、教育面での連携を推進してまいります。

≪関連リンク≫ 法政大学ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンセンター ウェブサイト

https://www.hosei.ac.jp/diversity

(左から)法政大学の川島実璃コーディネーター、丸山真由コーディネーター、東京家政学院大学副学長の山田光彦教授
講演実施ブースにおけるコーディネーターのお二人