生活文化博物館

大江スミは社会で女性が果たす役割と、そうした「家政学」の重要性を確信し、東京家政学院大学の前身である家政研究所を設立しました。

古今東西の生活資料・遺物のコレクションを展示。それらは、豊かに生きるための知恵の結晶です。

東京家政学院生活文化博物館は、平成2年(1990年)5月に東京家政学院大学町田キャンパスに開設されました。また、翌年、平成3年(1991年)3月には博物館法による博物館相当施設として指定を受けています。
本学には、家政研究所(大正12年、大江スミにより創設)以来つちかわれてきた生活文化研究の歴史があり、この伝統は当館の教育・研究の大きな柱となっています。
当館は身近な暮らしと結びついた生活文化とその歴史を明らかにすることを目的として、関係資料を収集・保管・展示・調査研究し、展示目録・年報などを刊行しています。年1回の特別展や企画展などを開催しており、地域の生涯学習の場として、また、博物館学芸員資格取得のための博物館実習の場としても活用されています。
おもな収蔵資料は、衣服類(仕事着・民族衣装など)、装身具類(櫛・笄・玉類など)、工芸品類(漆器・ガラス器・木製品)をはじめとした各種の民俗・歴史資料です。
少しでも多くの方々に見ていただきたく御来館をお待ちしております。

催し物のお知らせ

東京家政学院創立100周年記念令和5年度第17回企画展「創職(ライフワーク)の世界」と展示実習展が開催いたしました。           「創職(ライフワーク)の世界」は、本学同窓会「光塩会」との共催で光塩会員7名にご参加いただき、花器や皿、コップなどの陶器、かな書、キルト、江戸型彫、羊毛フェルト人形の作品を展示しました。昨品にかける作者の熱意をぜひご堪能ください。                                         また、展示実習展は、本学の学芸員資格課程を受講している学生13名によるパネル展示です。 4年次に開講される「博物館実習」の一環で、企画・調査・展示を学生たちが担当し、集中実習期間の5日間で作成しました。3グループに分かれ、それぞれ町田キャンパスの地名「相原」に関するテーマ、千代田三番町キャンパス周辺の変遷に関するテーマ、旧短期大学調理研究室で所有していた家電類に関するテーマで考察しています。4年間学んできた学生たちの集大成の成果をご覧ください。                       

東京家政学院創立100周年記念 令和5年度第17回企画展「創職(ライフワーク)の世界」同時開催展示実習展
会期:2023年9月14日(木)―10月20日(金)
開館時間:9:30~16:30
休館日:土・日・祝日                                                              
入館料:無料

東京国立博物館キャンパスメンバーズ入会

東京家政学院大学は、光塩会からのご寄付により東京国立博物館のキャンパスメンバーズに入会しています。会員特典等は、下記のとおりです。                                                                           学生及び教職員の皆様 (非常勤講師を含む) におかれましては、学生証、職員証を呈示のうえ入館していただきますようご案内申し上げます。

記                                                                                     会員特典                                                                                ①総合文化展の無料観覧(特別展・企画展は有料)                                                       ②講座・講演会の実施                                                                        ③博物館内施設利用料金の割引                                                                  ④研究誌の無料提供                                                                         ⑤施設貸し出しの割引(詳細はお問い合わせください。)                                                                 以上

総合文化展の内容などは下記の東京国立博物館ホームページでご確認ください。

詳しく見る https://www.tnm.jp/?lang=ja

 

解説動画視聴のお知らせ

令和2年度第32回特別展「復興から未来へ~博物館と地域のこれから~」は終了いたしましたが、会期中に外出を控えておられる方のために制作いたしました解説動画は、youtubeで引き続きご視聴いただけます。下記のタイトルをクリックしてご覧ください。

タイトル:令和2年度第32回特別展「復興から未来へ~博物館と地域のこれから~」解説

東京家政学院生活文化博物館年報

生活文化博物館では、1年間の事業報告として『東京家政学院生活文化博物館年報』を刊行しています。

東京家政学院生活文化博物館年報 第32号

利用案内

  • 休館日:土・日・祝祭日・創立記念日(5月21日)、大学入試期間・夏季・冬季休業期間、展示替え期間
  • 開館時間:9:30~16:30
  • 入館料:無料
  • 駐車場:来客用駐車場・多目的広場がご利用いただけます。

交通案内

問合せ先

東京家政学院生活文化博物館
住所:〒194-0292 東京都町田市相原町2600 東京家政学院大学 
電話番号:042-782-9814(博物館事務室)
メールアドレス:museum@kasei-gakuin.ac.jp
※@は半角に置き換えてください。

展示会場へは、受付からロビーを通り、エレベーターで1階へ下りてください。また、ロビーに入らず、外廊下を通り学生用掲示板前を過ぎ、ローズコート手前の階段を下りていただくことで博物館前の廊下に出ることもできます。

これまでの主な特別展

  •  「うっとり…レース 1本の糸からつくる美空間」
  •  「民族衣装ってポップ、刺繍」
  •  「きもの、いとをかし -収蔵品ベストコレクション-」
  • 「きもの、乙女たちのハレ姿」
  • 「染-しぼる、ふせる、おく-」
  • 「復興から未来へ~博物館と地域のこれから~」 
  • 「新たな出発点―東京家政学院生活文化博物館の30年―」 

資料紹介

両替天秤(りょうがえてんびん)
江戸時代、両替商が使った天秤。木枠、天秤皿、分銅、木槌(カンカン棒)が一組になっており、解体すれば、引き出しの中に収納することができる。なお、地図記号の銀行のしるしは、両替天秤の分銅の形に由来している。江戸時代
和更紗(わさらさ)
長崎の出島に来航したオランダ船は、わが国に大量の更紗をもたらした。和更紗とは、それらの更紗を真似てわが国の職人たちが日本的な図柄を取り入れてつくった木綿布。文様や色調に異国的な雰囲気が感じられる。明治時代
大江スミは社会で女性が果たす役割と、そうした「家政学」の重要性を確信し、東京家政学院大学の前身である家政研究所を設立しました。
弁当箱(入山めっぱ)(べんとうばこいりやまめっぱ)
赤松の薄板材を小判形に曲げた弁当箱。群馬県吾妻郡六合村 1994年頃
銅鏡(海獣葡萄鏡)(どうきょうかいじゅうぶどうきょう)
鏡の背面に海獣と葡萄(ぶどう)が配されているところから海獣葡萄鏡とよばれている。浮彫りの立体的な文様が特徴で高い工芸技術を示す。正倉院御物にもみられ、また高松塚古墳から出土しているなど、わが国にも多数もたらされた。中国 唐時代
豆ランプ(まめらんぷ)
明治時代初期にガラス職人がホヤ(火屋)や油壺を作り販売するようになった。明治20年代には全盛期を迎え、さまざまな種類のランプが作られ輸出された。そのひとつが高さ15cmほどの卓上豆ランプである。明治~大正時代
大江スミは社会で女性が果たす役割と、そうした「家政学」の重要性を確信し、東京家政学院大学の前身である家政研究所を設立しました。
土人形(伏見土人形)(つちにんぎょうふしみつちにんぎょう)
江戸時代に高価な布製の人形の代わりに作られた粘土製の人形。割型に粘土を押しつけて形をつくり、それを張り合わせて焼きあげるという往時の製法が現在もうけつがれている。全国の土人形のルーツといわれる伏見人形。丹嘉。2006年
紙布(しふ)
木綿糸の経糸(たていと)と、和紙を細く裁断して撚りあげた緯糸(よこいと)で織った布。江戸時代初期には白石紙布(宮城県白石市)がすでに作られていたため、歴史は古い。桜井貞子作、1998年
木地玩具(江戸ゴマ)(きじがんぐえどごま)
轆轤(ろくろ)を使って製作される木のおもちゃであり、東北地方でさかんにつくられた。その中で江戸ゴマは回転力を利用した仕掛けをもつ。この「へっつい泥棒」は羽釜の蓋を回すと竃(へっつい)の中に忍んでいる泥棒が頭を出したり引っこめたりする。新山民夫作、2001年頃
大江スミは社会で女性が果たす役割と、そうした「家政学」の重要性を確信し、東京家政学院大学の前身である家政研究所を設立しました。
堤重(さげじゅう)
江戸時代に、行楽や芝居見物に出かける際に使われた弁当箱。食べ物を詰めた重箱と取り皿、瓶子や盃などもコンパクトに収納できるため持ち運びに便利である。江戸時代