【地域連携・人間栄養学科&児童学科】令和二年度 ちよだで学ぶ ちよだに学ぶ  学生の和食文化探検!No.7 ―音から「食」を探検する♪

「料理をする音を表現する」ことを目標とした教育活動の提案

 

みなさんは、料理の音を聞くと何を思いますか?「美味しそう!」「いい匂いがしてきそう!」など、味覚や嗅覚が作用して音だけでお腹が空いた〜と感じたり、あるいは「自分のために作ってくれている」ことに喜びや安心を感じたりしたこともあるでしょう。私たちの生活の中で当たり前に存在する音ですが、意識して聴くことは少ないかもしれません。

そこで今回は、料理の「音」に着目してみました。「混ぜる音」、「ガスに火を点ける音」、「炒める音」、「煮る音」のサンプル音を準備してその音を楽器で表現して比較したり、美味しい料理の音を想起して表現し、それを当てっこしたりするゲームです。

 

調理する音を聞き、どの楽器をどのように鳴らそうかと考える様子

 

実際に表現する様子

 

様々な楽器を使用して、どの楽器の音が相応しいか、どんな鳴らし方をすると実際の音に近づくか、楽器をどのように組み合わせるとリアルな雰囲気が表現できるか・・・など、「聞いて」「感じて」「考えて」「表現を工夫する」ことを繰り返しました。2つのグループに分かれて作品を表現しましたが、同じサンプル音を聞いても、まるで異なった表現がなされることを興味深く思いました。でも、表現された音は、いずれもそれらしい音の表現になっていました。

 

動画▶煮る音(PowerPoint)

 

動画▶ガスをつける音(PowerPoint)

 

小学校音楽科では、低学年の目標に、身の回りの様々な音や人の声の特徴に気付き、それらが生み出す面白さに関わることが挙げられています。音遊びを通して、音楽づくりの発想を得ていくのです。基本は、「聴く」こと。そして表現することを楽しむことです。例えば、給食を食べる音やその給食が調理される音に耳を澄ませることから始める、以下のような実践が考えられます。

食べる音は「ムシャムシャ」・「モグモグ」、まな板の上で包丁を使う音は「トントン」、煮物は「グツグツ」・・・。本当にそれだけでしょうか?実際の音を忠実に擬音化しようとすることは、その対象音をよく聴くことにつながり、よく聴こうとすることによって、対象(行為)をよく観察するようになるでしょう。

次に、その音を声で表現する「おいしい音クイズ」をしてみましょう。給食室で聴いたり録音したりした調理の音を、声だけで表現してみます。声で表現する際、無意識に体が動いてしまうのですが、それは反則。声だけで表現された「おいしい音」の当てっこゲーム。「美味しい音」一等賞はどんな食べ物かな?

さらに、その擬音を身の回りのモノや楽器で表現してみましょう。目的の音を表現するために、どんな素材が相応しいか、各自が考えて持ち寄ることも楽しそうですね。表現発表は給食室の方々に聴いていただき、何の料理か当てていただいてはいかがでしょうか。

メールマガジン
登録受付中

メルマガ登録のメリット

  • イベント情報をイチ早くお届け
  • 最新ニュースをチェックできる
  • 東京家政学院大学の活動がわかる