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子どもとかかわることを実感を持って学び、将来が見えてきました

在学生

児童学科

瀬下 栞

学生時代から子どもと関わりが持てる課外活動

東京家政学院大学 児童学科を選んだ理由を教えてください。

私が通っていた幼稚園の先生は子どもに寄り添ってくれる憧れの先生で、小学生の頃から「幼稚園の先生になりたい」と思っていました。だから、まずは教員免許取得を目指せる大学を探していました。規模が大きすぎず、先生方や他の学生とのコミュニケーションが取りやすそうだと思ったのも、本学科を志望した理由の一つです。

その中でも一番の理由は「森のようちえん」ですね。年少から小学校3年生くらいまで約30人の子どもたちと一緒に、大学の裏山で体を動かした遊びをする活動です。学生が主体となって運営し、活動内容も学生が中心に進めていきます。夏季と冬季にはキャンプもあるんですよ。自然豊かな場所で、実際に子どもたちと関わることができる貴重な体験なので、やってみたい!という思いで入学を決めました。

子どもと一緒に学び、自然に教えてもらう

「森のようちえん」では、どのような学びがありましたか。

子どもたちへの関わり方が大きく変化したと思います。最初は、子どもや先輩たちの後ろからついていくことしかできなかったのですが、先輩が子どもとどう関わっているのかを観察しながら試行錯誤するうちに「あ、この子にはこうやって関わるのが良さそう」と感覚が掴めるようになってきました。例えば、集団行動が苦手な子でもじっくりと寄り添うと、好きなことを教えてくれるようになったりしてかわいいですね。

毎回、子どもたちに「今日はこの遊びをするよ」って伝えるんですけど、子どもたち自身が色々なことを発見して、想像以上に遊びが広がっていくのが楽しいです。葉っぱの匂いや風が吹いて木々が揺れることなど、子どもは感じたことをその場で教えてくれるので「ああ、こんな気づきがあるんだ」「子どもたちにはそんなふうに見えているんだ」と、大人では感じられない感性を子どもが教えてくれて刺激になります。

自然の中で体を動かす遊びは、室内でゲーム機器を使ってする遊びとは違い、五感を使って楽しむことができ発達にも繋がります。子どもたちが自然の中で過ごす場所や機会が減っている中で、のびのび遊べる「森のようちえん」は本当に良い活動だなと思います。

学びの中で変化していった「自分らしい関わり方」

入学してから、変わったことはありますか。

入学前は、衣食住のイメージが強い「家政学」と「児童学」の繋がりをしっかり認識できてはいませんでした。児童学科で食育などをはじめ、子どもを通しての食や遊び、健康などを学ぶことで、家政学の幅広さに驚きました。児童学科では、実技の科目も多く、図工もあります。それも机で絵を描くだけではなく、大きな白い布を外に持っていって動きを観察したり、外で音を出したり。児童学科の授業は、教室の中だけじゃないところがおもしろいですね。

大きな変化としては、進路を変更したことです。東京家政学院大学の児童学科では、特別支援学校教諭・保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の4つの中から、最大で3つの資格・免許状が取得できます。私は保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の資格・免許状取得を目指しているのですが、大学3年生で進路を幼稚園教諭から小学校教諭に変えました。2年生頃から増えてきた専門分野の授業の影響が大きいですね。国語や算数などの教科を学ぶことの楽しさが芽生えてきて、子どもたちと一緒に学び合う環境で働いてみたいなと思ったのがきっかけです。

また小学校での実習で気付いたのは、小学校教諭は教科について学ぶだけでなく学級経営や学校全体の中で子どもたちを支えていく立場であること。大人がどう関わるかによって子どもの感性が変わってくるはずなので、そういった部分まで幅広く学んでいきたいです。

受験生へメッセージ

最後に、受験生へメッセージをお願いします。

私自身、高校生のときに想像していたのとは全然違う将来像を描いています。入学前は、なんとなく幼稚園の先生になるんだろうと思っていましたが、大学でのさまざまな授業や活動を通して進みたい道が具体的になっていきました。自分はどんなことが好きで、どんなふうに働きたいのか、いろいろな場面で試行錯誤しながら今があります。

大学での学びは、自身の生き方が明確になっていくまでの架け橋のような存在だと思います。今はまだ未来が想像できていない人も、少しでも興味のあること、挑戦したいと思ったことに取り組んでいってほしいです。

私自身、3年次に幼稚園や小学校、福祉施設などにも実習で行き、子どもと関わると言っても本当にたくさんの選択肢があることを知りました。これから社会人になっても、どんな場所で、どんなふうに子どもと関わっていくことが自分らしい道なのかを、さらに探し続けていきたいと思います。

取材・執筆:ウィルソン麻菜

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